マラソン元代表 やりたくないのに万引き「窃盗症」の実態【全力！リサーチボード】

おはようございます！

今朝も あさチャン＜今、気になるニュースを杉山アナウンサーが独自の目線で調べまくるコーナー＞【全力！リサーチボード】を、全力でチェックした あねきゃん（@Anecam_)です。

本日 2018年12月04日【全力！リサーチボード】の話題は「窃盗症」。

執行猶予中に万引き やめたくてもやめられない！窃盗症の実態は？

女子マラソン元日本代表 原裕美子被告は、今年2月執行猶予中に群馬県のスーパーでキャンディーなど380円相当を万引きし、再び逮捕され、昨日懲役1年 執行猶予4年が言い渡されました。

原被告が万引きをした切っ掛けは、実業団時代の過酷な体重制限だったと振り返り、食べては吐いての摂食障害を患い、食べ物への執着心が強くなったそうです。合宿中のある日、買い食いをしているのが見つかり、監督に財布を取り上げられたことをきっかけに、万引きをするようになったそうです。

原被告の印象的な言葉で、「（万引きして）捕まったらこの苦しみから解放される、早く楽になりたい、早くこんな…苦しい生活から離れたい、それしか考えられなかった」と発言されていました。

やめたくてもやめられない原因は「診断症」だと医師に診断されたそうです。

Q 窃盗症ってどんな病気？

窃盗症に詳しい 赤城高原ホスピタル 竹村道夫院長によると、窃盗症とは「病的な窃盗癖」のこと。

普通の盗みは、〇〇が欲しい、〇〇を食べたいという欲求が先に来ますが、

窃盗症は「何かを盗みたい」という理由が先に来るそうで、「やめたいのにやめられない、自分の気持ちではどうにもならない」らしく、現在患者数は増加中だということです。

そこで窃盗で逮捕された人の窃盗の再犯率＜犯罪白書2016年度版より＞ですが、出所して5年以内に9296人中4150人、すなわち44.6％もの再犯率の高さなんだそうです。

Q どんな人がどういう理由で窃盗症になるのか？

患者は女性の方が多いそうで、原因は過度のストレスにあるそうです。

• ライフサイクル的に）60代の女性は、喪失感や孤独感など、老後の不安を持ちやすい年代で窃盗症になる方が多い。
• 相談件数が非常に多い）20～40代の女性は、何らかのストレスで摂食障害で飢餓状態となり、飢餓状態なだけに何かをため込みたいマインドが窃盗症につながる方が多い。

そのほか実際の事例では、

• 70代男性で、お金を持っているにもかかわらず、少額の商品を万引きしてしまう。
• 20代女性で、スーパーマーケットでバッグいっぱいに万引きし、家族にバレることを恐れ捨ててしまう。
• 40代女性で、子どもの入学式の帰りに万引きをしてしまう。
• 60代女性で、自分が窃盗症だと認識しており、病院に通院た帰りに窃盗をしてしまう。

このような方々は、盗むことが目的の窃盗症だということです。

Q 窃盗症の治療法・対策は？

赤城高原ホスピタル 竹村道夫院長によると、「窃盗の罪」について「正しく認識し長期的に治療」を行うことが大事。

例えばどのような治療をするかというと以下の通り。

• グループミーティング：すでに窃盗症を克服した方や、同じ窃盗症で悩んでいる方と悩みを共有し、もうしないように改善に努める。アルコール依存症やギャンブル依存症と似たような取り組み。
• 裁判の寸劇：検察役、被告人役、弁護士役、裁判官役など、いろんな持ち回りをやってみて、客観的な視点で罪に向き合ってみる。

また、患者や家族の心のケアも必要で、家族は「また盗んできたのかも」「また警察からの電話かも」と疑心暗鬼で不安に陥ることが多いそうです。

まとめ

『やめたくてもやめられない「窃盗症」まずは認知が必要、不安を感じたら周りに相談を！』by.杉山アナウンサー

マラソンは自分の限界に挑戦していく競技であり、また原被告の場合、日本代表というプレッシャーの中過度のストレスでそうとう辛かったのだろうと、涙ながらの会見で心が痛くなりました。

アスリートはどんな分野でも過度のストレスを受けるものだと思います。やはりそのような立場の人間へのメンタルのケアやサポートができる体制が整っているかどうかというのは、今後非常に重要になってくると思います。

ネットの反響

「窃盗症」という病気に対し擁護の声がある一方、実際万引きをされて大変な損害を被っている店側の立場からすると死活問題であると怒りの声の方が多く見られました。

しかしながら、今は原容疑者がきちんと病気を克服することが一番の課題だと思い、きちんとした生活を取り戻すことができたならば、可能であれば次は同じ症状で悩んでいる人を助けてあげられるような社会貢献できる立場で戻ってきて欲しいなと思いました。

あねきゃん

原容疑者には、最後に与えられた執行猶予を乗り越え、笑顔が取り戻せることを心から願っています。